【作業療法士が解説】立ち上がり補助グッズ9選|高齢者・膝が痛い人の選び方
「椅子から立ち上がるのがつらい」「テーブルに手をついて立っている」——そんな場面で助けになるのが立ち上がり補助グッズです。ただし、置き型手すり・トイレ用手すり・玄関用手すり・浴槽台など種類は幅広く、立ち上がりにくさの原因や使う場所によって向く商品は変わります。本記事では作業療法士(OT)の視点から、原因別・場所別に商品を選ぶポイントを解説します。立ち上がり補助手すりはどれがいい?高齢者や膝が痛い人にはどのタイプが向く?という疑問にもお答えします。
※本記事には商品紹介の広告リンクを含みます。
目次
| 使用場所 | おすすめ商品 | 特徴 |
|---|---|---|
| ベッド・ソファ | 山善 KRT-80 | 軽量・手軽 |
| ベッド | 楽々健 4段ハイタイプ | 高さ調整 |
| ベッド・移乗 | モルテン ルーツ | 安定性重視 |
| 壁面 | TQOOL 木製手すり | コンパクト |
| トイレ・廊下・ベッド・玄関 | タモ L型手摺セット | L字・多目的 |
| トイレ | KMINA | 工事不要タイプ |
| 玄関 | 安寿 K-650L | 固定式手すり |
| 玄関 | iimono117 踏み台 | 段差を小さく |
| 浴室 | イーサプライ 浴槽台 | 浴槽内の高さ調整 |
こんな人は立ち上がり補助グッズを検討してみましょう
立ち上がり補助グッズは、特に次のような人におすすめです。
こんな人におすすめ
- 高齢になり足腰が弱ってきた
- 膝や股関節に痛みがある
- 脳卒中などで片側の手足が動かしにくい
- 骨折や手術後で立ち上がりが不安定
- ソファやベッドから立つときに何かにつかまっている
- トイレから立ち上がるのが難しい
- テーブルや家具を引っ張って立ち上がっている
特に注意したいケース
テーブル・椅子の背もたれ・タンスなど、本来つかまることを想定していないものにつかまって立ち上がっている場合は要注意です。家具が動いたり倒れたりすると、転倒につながる可能性があります。立ち上がり専用の手すりを設置することで、動作を安定させられることがあります。
そもそも、なぜ立ち上がれなくなる?
立ち上がりが難しい原因は「脚の筋力低下」だけではありません。代表的なのは次の4つです。
①脚の筋力が低下している
椅子から立ち上がるには、大腿四頭筋・大殿筋・ハムストリングスなど、下肢や殿部の筋肉を使います。加齢や入院による活動量低下などによって筋力が落ちると、立ち上がりに必要な力を出しにくくなります。
②膝や股関節が痛い
変形性膝関節症や股関節疾患などがある場合、「筋力がないから立てない」のではなく「痛いから力を出せない」こともあります。特に低い椅子から立つ場合は、膝や股関節を大きく曲げる必要があり、負担が増えやすくなります。手すりを追加するだけでなく、座面を高くすることが有効なケースもあります。
③前方へ重心を移動できない
- 身体を前へ倒す
- 重心を足の上へ移動する
- お尻を浮かせる
- 身体を伸ばして立ち上がる
「お辞儀をするように身体を前へ倒す」動きが十分にできないと、脚の力があっても立ち上がりにくくなります。
④椅子やソファが低すぎる
意外と多いのがこれです。一般的に、座面が低くなるほど膝や股関節が深く曲がり、身体を大きく前へ移動する必要があるため、下肢に大きな力が必要になります。特に柔らかく沈み込むソファは立ち上がりにくくなりやすい傾向があります。「グッズを追加する」だけでなく、椅子そのものを見直す視点も重要です。
立ち上がり補助グッズは「使う場所」で選ぼう
立ち上がり補助グッズは、形だけで選ぶのではなく「どこで立ち上がりに困っているか」で考えると選びやすくなります。使用場所別に分類すると、次の4つに整理できます。
| 使用場所 | 特徴 | 向いているグッズ |
|---|---|---|
| ベッド・ソファ・椅子 | 床へ置き、押したり握ったりして立てる | 置き型手すり(軽量〜重量) |
| トイレ | 便座まわりに設置し立ち座りと立位を支える | トイレ用手すり |
| 玄関 | 段差の上り下りと立ち座りを補助 | 玄関用手すり・踏み台 |
| 浴室 | 浴槽への出入りや立ち座りの高さを補う | 浴槽台 |
厚生労働省でも、手すりは立ち上がり・歩行・姿勢変換時などに身体を支え、バランスを保持するための福祉用具として位置付けられています。使用するときは、単に握れるかだけでなく「押すのか」「引くのか」など力のかけ方を考えることが重要とされています。
作業療法士が見る「選び方」5つのポイント
①どこから立つのか
ベッド・ソファ・椅子なら置き型手すり、トイレならトイレ専用手すり、玄関ならあがりかまち用手すり、というように場所によって適した商品が異なります。
②手すりを「押す」のか「引く」のか
手すりを下方向へ押して立つ人もいれば、自分側へ引っ張って立つ人もいます。同じ手すりでも、力をかける方向が変われば安定性も変わります。購入前に、普段どうやって立ち上がっているかを観察してみてください。
③高さが合っているか
手すりは高ければよいわけではありません。高すぎると力を入れにくく、低すぎても身体を十分に支えられません。「本人の身長」だけでなく「実際に座った位置から手が届くか」を確認しましょう。
④土台が安定しているか
立ち上がるときに大きく手すりへ体重をかける人の場合、コンパクトさや軽さだけで商品を選ばないようにしましょう。一方、軽量タイプには移動させやすいというメリットもあります。「重いほど良い」「軽いほど良い」ではなく、身体機能に合わせることが大切です。
⑤立った「あと」まで考える
座る→立ち上がる→立位を保つ→方向転換する→歩き始める、という一連の動作が続きます。「立ち上がれたけど、その後につかまる場所がない」という環境では不十分な場合があります。特にトイレやベッドでは、立った後にどこへ手を移すのかまで考えて環境を整えましょう。
【ベッド・ソファ・椅子まわり】におすすめのグッズ
最も導入しやすいのが、床へ置いて使うタイプの手すりです。工事をせずに設置でき、ベッド横・ソファ横・椅子の横・布団の横など幅広く使えます。自立度や体重のかけ方によって、向くタイプが分かれます。
山善 立ち上がり補助手すり KRT-80
床から約35cm・59cm・81cmの位置に持ち手があり、床座から椅子・ソファまで段階的につかまれるのが特徴です。工事不要で組み立ても簡単なため、まず1台試してみたい人に向いています。
メリット
軽くて持ち運びやすく、部屋を移動させて使える。組み立てが簡単で、賃貸住宅でも導入しやすい。
気になる点
本体が軽いぶん、強く引っ張って立ち上がる人では十分な安定感を得にくい場合がある。土台の設置面を確認したうえで使う必要がある。
OTポイント
「軽く支持物を利用することで立ち上がりやすくなる人」では選択肢になりやすいタイプです。ただし、本体が軽量なため、強く引き寄せるように使用する人では安定性を十分に確認する必要があります。3段階の高さがあるため、床座・低い椅子・ソファなど複数の生活場面で使い回しやすいのも実用的な強みです。
こんな人におすすめ
- 比較的自分で立ち上がれる
- ベッド・椅子・ソファなど複数の場所で使いたい
- 工事せず手軽に設置したい
楽々健 床置き式手すり 4段 ハイタイプ
持ち手の高さを4段階で細かく調整できるタイプです。座面がやや高めの椅子やベッドなど、標準的な置き型手すりより高い位置で支持したい場面に向いています。
メリット
高さの刻みが細かく、身長や座面の高さに合わせて微調整しやすい。ハイタイプのため、立ち上がった後の立位保持もしやすい。
気になる点
持ち手の位置が高めのため、床座やかなり低い椅子からの立ち上がりにはやや使いにくい場合がある。設置スペースは事前に確認が必要。
OTポイント
高さ調整の幅が広い分、家族で共有して使う場合や、体格差がある場合に選択肢になりやすいタイプです。立ち上がった後にもう一段階支えが欲しい人にも向いています。
こんな人におすすめ
- 座面が高めの椅子やベッドから立ちたい
- 細かい高さ調整をしたい
- 立った後の立位保持も安定させたい
molten(モルテン)ルーツ サイドタイプ
ベッドや布団からの起き上がり・立ち上がり・立位保持などを想定したタイプです。家庭用の軽量手すりと比較するとかなり重量があり、軽量タイプと比較して安定性を確保しやすい設計になっています。メーカーも「使用時のぐらつきが少なく安定性に優れている」としています。
メリット
重量があり土台が安定しているため、軽量タイプと比較して安定性を確保しやすい。介護保険の福祉用具貸与対象となる場合もある。
気になる点
重量があるぶん、一度設置すると移動させにくい。購入する場合は価格も高くなりやすい。
OTポイント
立ち上がり時に手すりへしっかり体重をかける人や、移乗時にも支持物が必要な人には、軽量タイプよりもこうした安定重視の床置き型が向いていることが多いです。要介護・要支援認定がある場合は、購入の前にケアマネジャーへ相談することをおすすめします。
こんな人におすすめ
- 立ち上がり時に手すりへ大きく体重をかける
- ベッドからの立ち上がりが不安定
- 福祉用具レンタルを検討している
ハイロジック TQOOL 木製手すり 300mm(32パイ・タテヨコ兼用)
床置き型ほどのスペースが取れない場所向けの、コンパクトな木製の握り棒です。縦にも横にも設置できるため、廊下の壁面や部屋の限られたスペースなど、細かい場所での補助に使われます。
メリット
設置場所を選びやすく、木製のため握った感触が冷たくなりにくい。縦横どちらの向きでも使える汎用性がある。
気になる点
固定方法によっては壁の下地や設置面の強度を確認する必要がある。床置き型のような自立式の安定感とは性質が異なる。
OTポイント
「大きな床置き手すりを置くほどではないが、特定の場所に支持物がほしい」という場面では選択肢になります。ただし、壁などへ固定して使用するタイプのため、取り付け面の下地や強度を確認する必要があります。設置に不安がある場合は専門業者へ相談しましょう。
こんな人におすすめ
- 床置き型を置くスペースが限られている
- 決まった場所に手すりを設置したい
- 壁などへ適切に固定できる環境がある
タモ L型手摺セット
トイレ・廊下・ベッドサイド・玄関など、複数の場所に使えるL字型の木製手すりです。立ち上がる動作と、立ち上がった後に方向転換する動作の両方を1本で支えられるのが特徴です。
メリット
L字型のため、縦手すりと横手すりを動作に応じて使い分けやすい。立ち上がりだけでなく、立位保持や方向転換時の支持にも活用しやすい。
気になる点
壁などへ固定して使用するタイプのため、設置には壁の下地や強度の確認が必要。設置場所によっては取り付け業者への相談が必要になる場合がある。
OTポイント
「立った後にどこへ手を移すか」まで考えると、L字型は縦方向・横方向の両方に持ち手があるため選択肢が広がりやすいタイプです。ただし固定式のため、設置場所の壁や柱の強度は事前に確認しておきましょう。
こんな人におすすめ
- 立ち上がりと方向転換の両方を1本で支えたい
- トイレや廊下など複数の場所に設置したい
- 壁などへ適切に固定できる環境がある
【トイレ】におすすめのグッズ
高齢者の生活で立ち上がりが問題になりやすい場所の一つがトイレです。便座は、座る・排泄する・ズボンを上げる・身体の向きを変える、など複数の動作を行うため、立ち上がりだけでなく立位保持の安定性も重要になります。
KMINA トイレ用手すり(吸盤式アームタイプ)
壁への工事をせずに設置できる、吸盤で固定するアーム型のトイレ用手すりです。壁へ手すりを取り付ける方法が難しい場合や、賃貸住宅で工事ができない場合の選択肢になります。
メリット
工事不要で、賃貸住宅でも導入しやすい。幅や高さを調整できるため、便器のサイズに合わせやすい。
気になる点
吸盤式のため、床や壁の材質・状態によっては固定力が十分に発揮されない場合がある。強く引っ張って立ち上がる使い方には注意が必要。
設置前の確認ポイント
製品の固定方法や設置面の材質・形状によって安定性が変わります。使用前には、取扱説明書に従って正しく設置し、手すりに力をかけてもずれやぐらつきがないか確認しましょう。
OTポイント
トイレではスペースが限られるため、手すりの幅だけでなく、便器との位置関係やドアの開閉ができるかまで確認しましょう。壁への工事ができない環境では有力な選択肢になります。
こんな人におすすめ
- 便座から立ち上がるのが難しい
- 立ち上がった直後にふらつく
- 賃貸などで壁に手すりを設置できない
【玄関】におすすめのグッズ
玄関のあがりかまちは段差があり、立ち座りと段差昇降が同時に発生する場所です。手すりと踏み台を組み合わせることで、負担を減らせる場合があります。
アロン化成 安寿 上がりかまち用手すり K-650L
玄関の上がりかまちに固定して使用する手すりで、段差の上り下りや靴の着脱時の立ち座りをサポートします。設置には住宅環境に応じた固定が必要なため、購入前に取り付け条件を確認しましょう。
メリット
しっかり固定して使用するため、段差の上り下りと立ち座りの両方を安定して支えられる。
気になる点
据置きではなく固定して使うタイプのため、玄関の框や土間の形状によっては取り付けられない場合がある。設置前に取り付け条件の確認が必要。
OTポイント
玄関は「立ち座り」と「段差昇降」が重なる分、転倒が起こりやすい場所です。手すりを使う方向(上る時に引く、座る時に押す、など)を実際の動作で確認してから選びましょう。固定方法によっては住宅改修の相談先(工務店やケアマネジャー)への確認もおすすめします。
こんな人におすすめ
- 玄関の段差が怖い
- 靴の着脱時に不安定になる
- 玄関にしっかり固定できる手すりを設置したい
iimono117 玄関 踏み台(木製・幅120cm)
玄関の段差そのものを小さくする踏み台です。手すりを追加する方法とは違い、立ち上がる・またぐ距離自体を短くすることで負担を減らします。
メリット
段差を物理的に小さくできるため、手すりが使いにくい人にも効果がある。幅があり足を置く面積に余裕がある。
気になる点
玄関の間口によっては設置スペースが確保できない場合がある。踏み台自体につまずかないよう、色や滑り止めの確認も必要。
OTポイント
「なぜ立ち上がれなくなる?」でも触れたとおり、段差や座面が高すぎる・低すぎることも立ち座りの負担になります。手すりを足すだけでなく、段差そのものを小さくする視点も持っておくと選択肢が広がります。
こんな人におすすめ
- 玄関の段差が大きく感じる
- 手すりよりまず段差を小さくしたい
- またぐ・またぎ返す動作が不安定
【浴室】での立ち座りをサポートするアイテム
浴槽をまたぐ・浴槽内で立ち座りをする動作も、股関節や膝を大きく曲げる負担の大きい動作です。手すりだけでなく、浴槽内の高さを補うステップも選択肢になります。
イーサプライ 浴槽台 浴槽内ステップ(高さ17cm)
浴槽の中に置き、浴槽内で腰を下ろす位置を高くするための浴槽台です。浴槽の底まで深くしゃがみ込む必要がなくなるため、浴槽内での立ち座りの負担軽減につながります。また、製品や使い方によっては浴槽への出入り時の足台として使用できるものもあります。
メリット
浴槽の深さによる立ち座りの負担を軽減できる。ゴム足が付いており、安定性に配慮された仕様。
気になる点
浴槽の形状によっては安定して設置できない場合がある。設置後は必ず動かないか確認してから使う必要がある。
使用時の注意
浴室は滑りやすく転倒のリスクが高い場所です。ステップを使う場合も、壁付けの浴室用手すりと併用するなど、複数の支持点を確保しておくと安心です。
OTポイント
浴槽の立ち座りは「深く沈む・大きく持ち上げる」動作になりやすく、膝や股関節への負担が大きい場面です。手すりだけで解決しようとせず、浴槽の深さそのものを補う視点も持っておくとよいでしょう。
こんな人におすすめ
- 浴槽内で深くしゃがむ動作が難しい
- 浴槽内の低い位置から立ち上がるのが大変
- 浴槽が深く、出入りの負担を感じる
目的別|迷ったときの選び方早見表
| 困っていること | 向いているもの |
|---|---|
| 少し支えがあれば立てる(ベッド・ソファ・椅子) | 軽量な置き型手すり(山善 KRT-80) |
| 座面が高めで細かく高さ調整したい | 4段調整のハイタイプ(楽々健) |
| 手すりへ強く体重をかける・移乗も不安定 | 重量のある床置き型手すり(モルテン ルーツ) |
| 床置き型を置くスペースがない | コンパクトな木製手すり(TQOOL) |
| 縦・横方向の支持がほしい | L字型手すり(タモ L型手摺セット) |
| トイレから立ちにくい・壁に工事できない | 吸盤式トイレ用手すり(KMINA) |
| 玄関の段差の上り下りが不安定 | あがりかまち用手すり(安寿 K-650L) |
| 玄関の段差そのものが大きい | 玄関用踏み台(iimono117) |
| 浴槽の立ち座りがつらい | 浴槽内ステップ(イーサプライ) |
場所で選ぶなら
- ベッド・ソファ・椅子まわり → 置き型手すりを見る
- トイレ → トイレ用手すりを見る
- 玄関 → 玄関用の手すり・踏み台を見る
- 浴室 → 浴槽内ステップを見る
安易に家具を手すり代わりにしない
在宅生活でよく見かけるのが、テーブル・椅子の背もたれ・タンス・ドアノブ・タオル掛けなどにつかまって立ち上がるケースです。一見問題なく立てていても、家具が動いた瞬間に転倒する可能性があります。特に椅子の背もたれは、引っ張ることで椅子自体が動く可能性があります。「つかまれるもの」と「身体を支えるために設計されたもの」は別物と考えておきましょう。
立ち上がり補助グッズは介護保険でレンタルできる?
要支援・要介護認定を受けている場合、立ち上がりを補助する手すりは介護保険の福祉用具貸与対象になる場合があります。厚生労働省が示す福祉用具貸与の対象種目には「手すり」が含まれています。実際に、モルテンの「ルーツ」などは介護保険福祉用具貸与品として案内されています。
そのため、購入を検討している場合でも、要介護・要支援認定がある場合はいったんケアマネジャーや福祉用具専門相談員へ相談することをおすすめします。身体状況に合わせた福祉用具を選定してもらえることも大きなメリットです。
振り返りポイント
- どの場所で立ち上がりに困っているか
- 押す・引く、どちらの力のかけ方をしているか
- 高さは実際に座った位置から届くか
- 体重をどの程度かける必要があるか
- 立った後、どこへ手を移すか
- 要介護・要支援認定の有無
まとめ|「本人の立ち方」に合わせて選ぼう
立ち上がりを助けるグッズには、置き型手すり・トイレ用手すり・玄関用手すりや踏み台・浴槽台など、場所ごとに向くタイプがあります。「立ち上がれない=とりあえず手すり」と考えるのではなく、立ち上がりにくい原因(下肢筋力低下・膝や股関節の痛み・前方への重心移動不足・座面や段差の高さ)を確認したうえで選ぶことが大切です。
補助具を選ぶ際には、どこで使うのか、どの方向へ力をかけるのか、どの程度体重を預けるのか、立った後にどう動くのかまで確認しましょう。年齢のせいと決めつけず、心配な場合はケアマネジャーや医療・リハビリ専門職にも相談しながら、本人の身体機能と生活環境に合った立ち上がり補助グッズを選び、安全な生活環境を整えていきましょう。
よくある質問
Q. 高齢者にはどの立ち上がり補助グッズがおすすめ?
比較的自分で立てて、軽く支えがあればよい場合は軽量な置き型手すりが使いやすいでしょう。一方、手すりへ大きく体重をかける場合や立ち上がりがかなり不安定な場合は、安定性の高い重量タイプを検討してください。
Q. ソファから立ち上がれない場合は?
まずソファが低すぎないか、座面が沈み込みすぎていないか確認しましょう。手すりを追加する方法もありますが、座面環境を見直すことで立ち上がりやすくなる場合があります。
Q. 膝が痛い場合にも立ち上がり補助グッズは使える?
使用できます。特に低い椅子からの立ち上がりでは膝への負担が大きくなりやすいため、手すりに加えて、座面を適切な高さに調整する方法も検討するとよいでしょう。ただし、強い痛みが続いている場合は医療機関へ相談してください。
Q. 両手で手すりにつかまった方が安全?
必ずしもそうとは限りません。立ち上がる方向や、その後の歩行・方向転換まで考える必要があります。片麻痺など身体機能に左右差がある場合は、使いやすい手すりの位置も変わります。
Q. 玄関の踏み台と手すり、どちらを先に検討すべき?
段差そのものが大きい場合は踏み台、上り下りの動作で不安定になる場合は手すりが選択肢になります。両方を組み合わせて使うケースもあります。
Q. 吸盤式のトイレ用手すりはどんな家でも使える?
どんな環境でも使えるわけではありません。製品の固定方法や設置面の材質・形状によって安定性が変わります。使用前には取扱説明書に従って正しく設置し、手すりに力をかけてもずれやぐらつきがないか確認しましょう。
Q. 浴槽用のステップは危なくないですか?
浴室は滑りやすい場所のため、ステップを使う場合も壁付けの手すりなど別の支持点と併用することをおすすめします。設置後は必ず動かないか確認してください。
Q. 立ち上がり補助手すりは介護保険で使える?
介護保険の福祉用具貸与対象となる手すりがあります。要支援・要介護認定を受けている場合は、購入前にケアマネジャーや福祉用具専門相談員へ相談してみてください。
Q. どのグッズも試しても立ち上がりにくい場合は?
痛みや筋力低下、バランス機能の低下など、複数の要因が重なっている可能性があります。年齢のせいと決めつけず、リハビリ専門職や医療機関に相談することをおすすめします。
投稿者プロフィール
最新の投稿
お知らせ2026-09-15【作業療法士が解説】立ち上がり補助グッズ9選|高齢者・膝が痛い人の選び方
お知らせ2026-09-13【作業療法士が解説】結帯動作ができない原因は?評価方法と制限因子の見分け方
お知らせ2026-09-10【保存版】腱板損傷のスペシャルテスト8選|感度・特異度と臨床での解釈
お知らせ2026-09-08上腕外側が痛い原因は肩?腱板・滑液包と関連痛の仕組みをOTが解説


