保存版】血液検査の見方を徹底解説|項目一覧・数値の意味・異常でわかること
「ASTって何?」
「eGFRが低いけど大丈夫?」
「LDLコレステロールが高いと言われた」
と不安になったことはありませんか?
血液検査では、貧血・肝臓・腎臓・糖尿病・コレステロール・栄養状態など、全身の健康状態を知ることができます。この記事では、血液検査の項目の意味や、高い・低いと何が考えられるのかを、図解付きでわかりやすく解説します。
こんな方におすすめの記事です
- 健康診断や人間ドックの結果表をもらったが、数値の意味がわからない方
- ASTやγ-GTP、eGFRなど、聞き慣れない項目の意味を知りたい方
- LDLコレステロールやHbA1cが基準値を超えていて不安な方
- ご家族の検査結果を見て、何科を受診すべきか知りたい方
血液検査で特に重要な項目
| 項目 | 何がわかる |
|---|---|
| Hb | 貧血 |
| CRP | 炎症 |
| AST・ALT | 肝臓 |
| Cre・eGFR | 腎臓 |
| HbA1c | 糖尿病 |
| LDL | 動脈硬化 |
| Alb | 栄養 |
目次
血液検査でわかること
血液検査では、貧血・炎症・肝臓・腎臓・糖尿病・脂質・栄養状態など、全身の状態をまとめて確認できます。1回だけの数値で判断せず、経過や症状と合わせて見ることが大切です。
読む順番
項目数が多いため、まずは以下の順番で確認すると全体像がつかみやすくなります。
- 貧血(RBC・Hb・Ht)
- 炎症・感染(WBC・CRP)
- 肝臓(AST・ALT・γ-GTP)
- 腎臓(Cre・eGFR・BUN)
- 糖尿病(血糖・HbA1c)
- コレステロール(LDL・HDL・TG)
- 栄養状態(TP・Alb・電解質)
注意点
基準値は検査を行う医療機関や測定機器によって多少異なります。この記事の数値はあくまで一般的な目安です。①貧血を調べる項目
貧血は、血液が酸素を全身に運ぶ力が低下した状態です。まずは下の図をご覧ください。
上の図のように、赤血球やヘモグロビンが減ると、体に酸素が行き渡りにくくなり貧血につながります。
RBC(赤血球数)
酸素を全身へ運ぶ細胞の数です。
高い脱水、多血症
低い貧血、出血
Hb(ヘモグロビン)
赤血球の中で酸素を運ぶ成分で、貧血の指標として特に重視されます。
低い鉄欠乏性貧血、出血、慢性疾患に伴う貧血
高い脱水、多血症
Ht(ヘマトクリット)
血液全体に占める赤血球の割合です。
低い貧血
高い脱水
OTポイント
訪問リハビリの現場でも、Hbが低い方は立ち上がり時のふらつきや息切れが出やすい傾向があります。数値を把握しておくと、運動負荷の調整に役立ちます。②炎症・感染を調べる項目
WBC(白血球数)
体を細菌やウイルスから守る免疫細胞の数です。まずは下の図をご覧ください。
上の図のように、白血球は体に侵入した細菌やウイルスと戦う役割を持っています。
高い細菌感染、炎症、強いストレス、喫煙
低いウイルス感染、薬剤の影響、骨髄の病気
CRP
体内の炎症の強さを示す検査です。まずは下の図をご覧ください。
上の図のように、体内で炎症が強いほどCRPの数値は上昇しやすくなります。
高い肺炎、尿路感染症、関節炎などの炎症性疾患
正常な場合は、強い炎症は起きていない可能性が高いと考えられます。
③肝臓の検査
AST・ALTは「肝細胞が壊れると血液中へ漏れ出る酵素」です。γ-GTPは「胆道や飲酒の影響を受けやすい酵素」です。
AST
肝臓だけでなく筋肉にも多く含まれる酵素です。
高い肝炎、筋肉の損傷、激しい運動の直後
ALT
ASTと比べて肝臓に多く存在し、肝臓の異常をより反映しやすいとされています。
高い脂肪肝、肝炎、飲酒の影響
γ-GTP
アルコールや胆道(胆汁の通り道)の異常で上昇しやすい検査です。
高い飲酒、脂肪肝、胆石などの胆道系トラブル
④腎臓の検査
腎臓は血液をろ過して老廃物を尿として排出する臓器です。まずは下の図をご覧ください。
クレアチニンとeGFRは反対の動きをします。Creが高いほどeGFRは低くなり、腎機能低下が疑われます。
クレアチニン(Cre)
高い腎機能低下
eGFR
90以上おおむね正常
60未満腎機能低下が疑われる状態
BUN(尿素窒素)
高い脱水、腎機能低下
⑤糖尿病の検査
血糖値
採血したその時点での血液中のブドウ糖濃度です。
高い糖尿病、食後の一時的な上昇、強いストレス
HbA1c
過去1〜2か月程度の平均的な血糖状態を反映するとされ、当日の食事の影響を受けにくいことが特徴です。
高い糖尿病、血糖コントロールの不良
OTポイント
HbA1cが高い状態が続くと、末梢神経障害による足の感覚低下や、傷の治りにくさにつながることがあるとされています。フットケアの重要性を伝える際に活用できる知識です。⑥コレステロール・中性脂肪
- LDL(悪玉コレステロール)が血液中で増える
- 血管の壁に少しずつ付着する
- 動脈硬化が進行する
- 血流が悪化し、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まる
LDLコレステロール
高い動脈硬化、将来的な心筋梗塞・脳梗塞のリスク上昇
HDLコレステロール
いわゆる「善玉コレステロール」で、血管を守る働きがあるとされています。
高い血管保護に働きやすい状態
低い動脈硬化のリスクが上がりやすいとされています
中性脂肪(TG)
高い肥満、糖尿病、飲酒習慣の影響
⑦栄養状態・電解質
TP(総蛋白)
体内のタンパク質量全体を反映します。
低い栄養不足、肝機能低下、腎疾患
Alb(アルブミン)
栄養状態を見る代表的な項目です。まずは下の図をご覧ください。
アルブミンは肝臓で作られ、腎臓から漏れ出ることがあります。低栄養だけでなく、肝機能や腎機能の状態を反映する項目でもあります。
低い低栄養、肝疾患、腎疾患
尿酸(UA)
高い痛風、尿路結石、腎障害
電解質(Na・K)
Naは体内の水分バランス、Kは心臓や筋肉の動きに関わるミネラルです。数値が大きく乱れると、不整脈や筋力低下などが起こることがあります。
OTポイント
Albが低い方は、筋力低下や褥瘡(床ずれ)のリスクが高まりやすいとされています。リハビリの負荷設定や皮膚状態の観察頻度を検討する際の参考情報になります。基準値の早見表
健康診断の結果を見る際は、下の早見表を参考にすると各項目の意味を確認しやすくなります。
よくある質問
基準値を少し超えただけで病気ですか?
いいえ。体質や脱水、食事、運動、服薬などでも数値は変動します。1回の検査結果だけで病気と決めつけることはできず、症状や他の検査結果と合わせて総合的に判断されます。
空腹で採血した方がいいですか?
血糖や中性脂肪などは食事の影響を受けやすいため、医療機関から指示がある場合はその指示に従いましょう。
一番重要な項目はどれですか?
目的によって異なりますが、Hb(貧血)、WBC・CRP(炎症)、AST・ALT(肝臓)、Cre・eGFR(腎臓)、HbA1c(糖尿病)、LDL(動脈硬化)は特に確認されることが多い項目です。
「要再検査」と言われたらすぐ受診すべきですか?
再検査の指示は、数値の変動が一時的なものか継続的なものかを確認する目的で出されることが多いとされています。指定された期限内に再検査を受けることが望まれます。
血液検査だけですべての病気がわかりますか?
血液検査は多くの情報を得られる検査ですが、万能ではありません。画像検査や問診など、他の検査と組み合わせて総合的に判断されます。
振り返りポイント
- 読む順番(貧血→炎症→肝臓→腎臓→糖尿病→脂質→栄養)
- 基準値は検査機関により異なる
- 1回の数値だけで判断しない
- Hb・CRP・AST・ALT・eGFR・HbA1c・LDLは特に重要
- 不安な数値は自己判断せず医療機関に相談する
まとめ
血液検査は、貧血→炎症→肝臓→腎臓→糖尿病→脂質→栄養状態の順に確認すると、全体像がつかみやすくなります。数値が基準値から少し外れていても、それだけですぐに病気と決まるわけではありません。検査結果は、症状や既往歴、他の検査結果と合わせて総合的に判断することが大切です。もし結果表を見て不安な点があれば、一人で抱え込まず、かかりつけ医や検査を受けた医療機関に遠慮なく相談してみてください。
参考
厚生労働省 e-ヘルスネット「健康診断・検診の種類」
日本臨床検査医学会 各種検査基準値に関する資料
※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、医学的診断や治療方針を示すものではありません。数値の解釈や治療については、必ず医療機関にご相談ください。







