FIMの「トイレ動作」の評価・採点方法をわかりやすく解説
FIM(Functional Independence Measure)の「トイレ動作」は、
排泄そのものではなく、排泄に伴う一連の“動作”を評価します。
更衣・清拭と混同されやすい項目のため、
評価範囲・動作内容・点数の考え方を正確に押さえることが重要です。
Contents
トイレ動作とは何を評価するのか?
【トイレ動作の評価範囲】
FIMにおけるトイレ動作は、以下を評価対象とします。
- トイレ(または尿器・ポータブルトイレ)での
- 服を下げる
- 排泄後に陰部・臀部を清拭する
- 服を上げる
- 生理用品・失禁パッド・オムツの取り扱い
- トイレでの一連の動作が安全に完結できるか
※ トイレまでの移動は「移動」、
※ 排尿・排便の失敗そのものは「排泄コントロール」で評価します。
トイレ動作は「3つの動作」で評価する
トイレ動作は、以下 3動作 のうち、
どれだけ自分でできているか(割合) で点数を決めます。

① 服を下げる
- ズボン・下着・オムツを下げる
- 立位・座位どちらでも可
- バランス保持が必要な場面が多い
② 陰部・臀部を清拭する
- トイレットペーパーで拭く
- 生理用品の交換・処理
- 清拭の「正確さ」より 自力で行えているか を重視
③ 服を上げる
- 下げた衣類を元に戻す
- ボタン・ゴム・ホックなどの操作を含む
👉 3動作のうち、何項目を自分でできるか が評価の軸です。
トイレ動作の採点基準(7点〜1点)
◎7点(完全自立)
- 服を下げる・拭く・服を上げる
- すべて自立して可能
- 失禁や失敗がない
- 安全面の問題もなし
◎6点(修正自立)

- 動作はすべて自分でできるが
- 通常より 3倍以上時間がかかる
- 手すり・トイレ用アームレスト を使用
- 尿器・ポータブルトイレを使用しているが失敗はない
※ 自助具の使用は減点対象にならない
◎5点(監視・準備)
- 身体介助は不要
- 以下が必要な状態
- ズボンの上げ下げ時の見守り(転倒予防)
- トイレットペーパーを取ってもらう
- 声かけがないと動作が進まない
👉 「準備・見守り」が必要な時点で5点
◎4点(最小介助)
- トイレ動作の 75%以上 を自分で実施
- 例:
- ズボンの上げ下げ時にお尻を軽く支える
- バランス保持のみ介助
◎3点(中等度介助)
- トイレ動作の 50〜75%未満 を自分で実施
- 3動作のうち 2項目は自分で可能
◎2点(最大介助)
- トイレ動作の 25〜50%未満 を自分で実施
- 3動作のうち 1項目のみ自分で可能
◎1点(全介助)
- トイレ動作のすべてに介助が必要
- 服の上げ下げ・清拭ともに不可
ベッド上・尿器使用時の考え方(重要)
- トイレを使用せず
- 尿器
- ベッド上排泄
の場合でも、同じ3動作を評価します。
👉 「環境」ではなく
👉 どこまで自分でできているか が評価基準。
よくある評価ミス
❌ トイレまでの移動を含めてしまう
→ 移動は別項目(移動)
❌ 失禁があるから点数を下げる
→ 失禁は排泄コントロールで評価
❌ トイレットペーパーを取ってもらうのは減点しない
→ 準備介助=5点
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