暑い夏こそ、家でリハビリを!熱中症リスクから考える“安全な運動習慣”
Contents
✅ はじめに
夏の暑さが厳しさを増す中、「屋外での運動が怖い」「通所リハビリに行くのも不安」という声をよく耳にします。
実際、近年は高齢者の熱中症搬送件数が急増しており、無理な外出や運動は大きなリスクを伴います。
そこでおすすめしたいのが、自宅での安全なリハビリ。
今回は最新の熱中症統計データを交えながら、「なぜ今、自宅でのリハビリが重要なのか」をご紹介します。
☀️ 2024年夏の熱中症搬送状況
総務省消防庁の発表によると、2024年6月〜8月の熱中症による救急搬送者数は全国で52,401人にのぼり、
うち65歳以上の高齢者が全体の約53.9%(28,248人)を占めています。
さらに注目すべきは、
- 発生場所の第1位は「住居(34.5%)」
- 続いて「道路(14.1%)」「屋外施設(11.7%)」となっており
→ 屋外の移動や通所時にもリスクが潜んでいることが分かります。

🧓 高齢者にとってのリスクとは?
高齢者は以下の理由で熱中症のリスクが高まります。
- 体温調節機能の低下
- 脱水に気づきにくい
- 運動中も「暑さ」を感じにくい
- 自宅でも空調を我慢してしまう傾向がある
また、通所や外出のための移動時に発症するケースも少なくなく、
「リハビリのための外出」がかえって命の危険につながることもあります。
🏠 自宅リハビリのメリット
✅ 1. 熱中症リスクを最小限に
冷房の効いた室内で行えるため、温度管理が容易で熱中症の心配が減ります。
✅ 2. 感染症や転倒の予防にも
外出による感染リスクや転倒の危険性を回避できます。特に足腰が不安定な方にとっては安心です。
✅ 3. 個別対応で継続しやすい
訪問型リハビリやオンライン支援なら、一人ひとりのペースに合わせたプログラムを自宅で無理なく継続できます。
💡 こんな人には特におすすめ
- 通所が億劫になっている高齢者
- 運動の継続が難しい方
- 介護者が外出を避けたいと考えているご家庭
- 冷房を使いながらでも動きたい方
🔄 続けるコツ:家でもできる簡単リハビリメニュー
以下のような低負荷×短時間のメニューから始めましょう。

メニュー | 内容 | ポイント |
---|---|---|
椅子スクワット | 椅子に座って立ち上がる動作を繰り返す | 転倒のリスクが低い |
足のグーパー運動 | 足の指を開いたり閉じたりする | 足底筋群を刺激する |
肩回しストレッチ | 肩を前後にゆっくり回す | 血流改善と肩こり予防 |
タオル引き運動 | タオルを両手で引っ張りながら肩を動かす | 上肢筋力維持 |
📢 まとめ:安全・快適に運動を続けるために
暑い夏だからこそ、無理せず、安全に、そして効果的にリハビリを続ける工夫が必要です。
もし、リハビリの方法がわからない、続け方に不安があるという方は、訪問型のリハビリサービスや作業療法士・理学療法士によるオンライン相談などもご検討ください。
📚 参考文献・データ元
- 総務省消防庁:令和6年 熱中症による救急搬送状況(速報値)
https://www.fdma.go.jp/disaster/heatstroke/
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