作業療法士が選ぶ】介護用呼び出しベルおすすめ3選|家庭で使いやすいナースコールを比較
「別の部屋にいる家族を呼びたい」「トイレに行くとき、何かあったらすぐ家族を呼べるようにしたい」「高齢の親を自宅に残して外出するのが心配」——在宅介護では、こうした場面が少なくありません。
家庭用の介護呼び出しベル(ワイヤレスチャイム)を設置しておけば、本人がボタンを押すだけで家族へ知らせることができます。病院のナースコールのような大掛かりな設備を導入しなくても、数千円程度から使える製品があります。
この記事では、高齢者の在宅生活を支援するリハビリ職の視点から、「Wi-Fi不要のシンプルタイプ」「スマホ通知タイプ」「複数の送受信機を設置できるタイプ」の3商品を比較しながら、選び方のポイントを解説します。
目次
家庭用の介護呼び出しベルとは?
家庭用の介護呼び出しベルは、本人の近くに「送信機(呼び出しボタン)」を置き、ボタンを押すと家族が持つ受信機などに知らせる機器です。高齢者がボタンを押すと家族のいる部屋でチャイムが鳴り、家族が本人のもとへ向かう、という使い方ができます。最近では、Wi-Fiを利用してスマートフォンへ通知を送れる製品も増えてきました。
- ベッドから立ち上がる前に家族を呼びたい
- トイレへ行くときに介助が必要
- 入浴時に何かあったら家族を呼びたい
- 夜間の移動に付き添いが必要
- 転倒リスクが高く、一人で移動してほしくない
- 家族が別室にいることが多い
呼び出しベルそのものが転倒を防ぐわけではありません。ただし、「一人で動く前に家族を呼ぶ」という環境をつくる手段のひとつにはなります。
こんな方におすすめの記事です
- 高齢の家族と同居していて、離れた部屋にいるときの呼び出し方法を探している
- 転倒リスクがあり、一人で動く前に家族を呼べる仕組みをつくりたい
- トイレや浴室での見守りに不安がある
- 日中、家族が外出していて高齢の家族が一人になる時間がある
- 呼び出しベルの種類が多く、どれを選べばよいか分からない
家庭用呼び出しベルを選ぶ5つのポイント
① 本人が押しやすいか
最も重要なのは、本人が必要なときに操作できることです。高齢者では、手指の筋力低下・巧緻動作の低下・片麻痺・関節可動域の制限・視力低下などがみられる場合があります。小さくて硬いボタンより、場所が分かりやすく、軽い力で押せる大きめのボタンのほうが適していることがあります。購入前に「誰が、どの姿勢で、どちらの手で押すのか」まで考えておくことが大切です。
② Wi-Fiが必要か
大きく分けると、ボタンから受信機へ直接電波を送る「Wi-Fi不要タイプ」と、Wi-Fiを利用してスマートフォンなどへ通知する「Wi-Fi対応タイプ」があります。家の中で家族を呼ぶだけならWi-Fi不要タイプのほうがシンプルです。一方、「仕事中でも呼び出しを確認したい」「買い物中でもSOSを知りたい」という場合はスマホ通知タイプが候補になります。
③ 送信機・受信機の数
意外と重要なのが個数です。送信機が1個だけの場合、寝室からトイレへ移動するとボタンが手元にないことがあります。ベッドサイド・トイレ・脱衣所など、助けを求める可能性が高い場所へ複数の送信機を設置する方法もあります。家族側もリビングと寝室など複数箇所に受信機があると、呼び出しに気づきやすくなります。
④ 音だけでなく光でも分かるか
テレビを見ていたり掃除機を使っていたりすると、チャイム音に気づかないことがあります。夜間に大きな音を鳴らしたくない家庭もあるでしょう。音とLED点滅の両方に対応している製品は使いやすい傾向があります。音量を変更できるか、消音モードがあるかも確認しておきたいポイントです。
⑤ 使用する場所に適しているか
浴室や洗面所付近で使用する場合は、防水・防滴性能を確認します。ただし「防水」と記載されていても性能には幅があり、浴槽の中でも使えるという意味ではありません。メーカーが示している使用条件を守って設置してください。
おすすめ3商品の比較
製品を選ぶ際は、以下の観点をこの順番で確認することをおすすめします。
- 本人が確実に押しやすいか(操作性)
- 設置の柔軟性(複数箇所に置けるか)
- 気づきやすさ(音・通知の届き方)
- 使用環境への対応(防水・充電方式など)
- 価格帯
| 順位 | 商品 | 特徴 |
|---|---|---|
| 🥇 1位 | LIOTOIN 呼び出しベル | 送受信機を複数配置でき、寝室・トイレなど生活動線に合わせやすい |
| 🥈 2位 | ALIBELL WiFi呼び出しベル | スマホへ通知が届き、外出先でも呼び出しに気づきやすい |
| 🥉 3位 | AZ4U ワイヤレスチャイム | Wi-Fi不要でシンプル、初めての方でも扱いやすい |
| 商品 | 通信方式 | 構成 | 価格帯の目安 | おすすめタイプ |
|---|---|---|---|---|
| LIOTOIN | 専用無線(見通し良好時 約180m) | 受信機2台+送信機3台 | 約4,000〜6,000円 | 複数箇所に設置したい家庭 |
| ALIBELL | 2.4GHz Wi-Fi+アプリ通知 | 本体1台(ボタン直径約5.5cm・USB充電・IP55) | 約3,500〜5,000円 | 外出先でも通知を受けたい家庭 |
| AZ4U | 専用無線(Wi-Fi不要) | 送信機・受信機セット | 約2,000〜3,000円 | とにかくシンプルに使いたい家庭 |
※価格は変動するため、購入前に必ずAmazonの商品ページで最新の価格をご確認ください。
| 商品 | 操作のシンプルさ | スマホ通知 | 複数箇所への設置 | 特におすすめ |
|---|---|---|---|---|
| LIOTOIN | ◎ | ― | ◎ | 寝室・トイレなど複数設置 |
| ALIBELL | ○ | ◎ | △ | 外出中の見守り |
| AZ4U | ◎ | ― | △ | 同居家族への呼び出し |
在宅介護では「ボタンが必要な場所になかった」ために呼び出せなかったというケースが起こり得ます。そのため今回は、寝室・トイレ・脱衣所など生活動線に合わせて送信機を複数配置できるLIOTOINを1位としました。
一方、日中に家族が外出していて誰も家にいない時間が長いご家庭では、スマホへ直接通知が届くALIBELLのほうが実用的な場合もあります。また、家族が常に自宅にいて操作のシンプルさを重視するなら、AZ4Uでも十分に役割を果たせます。
商品①②③の詳細
AZ4U ワイヤレスチャイム|シンプルに使いたい人に
最初に紹介するのは、AZ4Uのワイヤレスチャイムです。Wi-Fiへの接続が不要で、送信機のボタンを押すと受信機へ知らせるシンプルな仕組みです。スマートフォンとの連携が必要ないため、複雑な設定を避けたい家庭にも向いています。
価格帯の目安:約2,000〜3,000円Wi-Fi接続やアプリの設定が不要なため、比較的シンプルに導入できます。操作もボタンを押すだけなので、機械の操作に不安がある家族でも扱いやすい構成です。
外出中に呼び出しがあったかどうかを確認する手段がありません。また、送信機の台数は商品ページで構成が異なる場合があるため、複数箇所への設置を考えている方は購入前に個数を確認しておく必要があります。
多機能な福祉用具が、必ずしも本人にとって使いやすいとは限りません。まずは操作がシンプルな呼び出し機器から検討するのも一つの考え方です。本人と家族が同じ家にいるのであれば、「押したら鳴る」という単純な仕組みがむしろメリットになります。
こんな人におすすめ
- 同居している家族を呼べれば十分
- スマホ連携は必要ない
- Wi-Fi環境に左右されたくない
- 操作が簡単なものを選びたい
ALIBELL WiFi呼び出しベル|外出先のスマホにも通知
次はALIBELLのWiFi呼び出しベルです。最大の特徴は、2.4GHz Wi-Fiを利用してスマートフォンへ通知を送れることです。メーカー情報では、ボタンは直径約5.5cm、USB充電式、IP55仕様。ストラップによる首掛けや両面シールによる固定にも対応しています。
価格帯の目安:約3,500〜5,000円Tuya Smartの共有機能を利用することで複数のスマートフォンと通知を共有できるため、自宅にいる親・外出先の子ども・勤務先の家族など、離れて暮らす家族とも見守り環境を作りやすくなります。
利用にはWi-Fi環境とアプリの初期設定が必要です。「機械の操作が苦手」という家庭では、設定の段階でつまずいてしまうことがあります。また充電式のため、定期的な充電管理も必要になります。
日中一人になる時間が長いご家庭では、スマホ通知タイプが選択肢になります。ただし、Wi-Fi接続やアプリの初期設定が必要なため、本人だけでなく、設定や充電を管理する家族にとって扱いやすいかも重要です。
こんな人におすすめ
- 高齢の家族が一人になる時間がある
- 外出中にも呼び出しを知りたい
- 離れて暮らす家族とも通知を共有したい
- ベッドサイドだけでなく持ち歩きたい
LIOTOIN 呼び出しベル|複数の場所に設置したい家庭に
3つ目はLIOTOINのワイヤレス呼び出しベルです。今回紹介するタイプは受信機2台+送信機3台の構成で、ボタンを押すだけで受信機からアラームが鳴るシンプルな仕組みです。販売情報では、見通しのよい環境で約180mの通信距離が示されています。
価格帯の目安:約4,000〜6,000円送信機を複数の場所へ配置できる点が最大のメリットです。例えばベッドサイド・トイレ・脱衣所にそれぞれ送信機を置き、受信機もリビングと家族の寝室に分けて設置する、といった構成が可能です。
スマートフォンへの通知機能はないため、家族全員が外出しているときは呼び出しに気づけません。また、機器の台数が多い分、初回の設置や電池管理の手間はAZ4Uよりやや増えます。
トイレや脱衣所など、動線に合わせて複数箇所へ設置したいというご相談を受けることがあります。「1個のボタンを本人が常に持ち歩く」よりも、必要な場所それぞれにボタンを置くほうが使いやすいケースは少なくありません。特に移動能力が低下している方では、「必要なときにボタンが手の届く位置にあるか」という視点が重要です。
こんな人におすすめ
- 一軒家など家の中が広い
- 寝室以外にもボタンを置きたい
- トイレにも呼び出しベルが欲しい
- 家族側の受信機も複数欲しい
介護用呼び出しベルはどこに置く?作業療法士が考える設置場所
呼び出しベルは購入して終わりではありません。むしろ重要なのは、どこに設置するかです。例えばベッドサイドなら、「寝た状態で手が届く」だけでは不十分な場合があります。
- 仰向けでも届くか
- 横向きでも届くか
- 起き上がった状態でも届くか
- 床へ落ちにくいか
- 布団の下に入り込まないか
- 夜間でも場所が分かるか
特に片麻痺がある場合は、非麻痺側から確実に操作できる位置を検討します。トイレであれば、便座に座った状態だけでなく、立ち上がり途中や床へ座り込んでしまった場合に押せる位置も考えておくとよいでしょう。
呼び出しベルは定期的に動作確認を
呼び出しベルは、電池切れや充電切れによって必要なときに作動しない可能性があります。電池・バッテリーの持続期間は製品や使用頻度によって異なるため、一律の交換時期を決めるのではなく、定期的に動作確認することが大切です。週に1回など、家庭内で確認するタイミングを決めておくとよいでしょう。
「呼び出しベルがあるから一人で大丈夫」ではない
呼び出しベルは、安全を保証する機器ではありません。転倒して意識を失った場合や、ボタンまで手が届かなかった場合、ボタンを持っていなかった場合、認知機能の低下で使い方が分からなくなった場合には、呼び出せない可能性があります。
そのため、呼び出しベル+手すり+動線整理+福祉用具+家族の見守りなど、本人の身体機能や生活環境に合わせて複数の対策を組み合わせることが大切です。
呼び出しベルだけに頼らない環境づくりを
呼び出しベルはあくまで「一人で動く前に家族を呼ぶ」ための手段のひとつであり、転倒そのものを防ぐものではありません。手すりの位置や生活動線、本人の身体機能に合わせた環境調整も、安全な在宅生活には欠かせません。
Home Reha 福岡では、訪問型の自費リハビリとして、ご自宅の生活動線や動作能力に合わせた環境調整のご提案も行っています。呼び出しベルの設置場所に迷う場合や、転倒リスクそのものが気になる場合は、お気軽にご相談ください。
よくある質問
まとめ|本人の生活環境に合った呼び出しベルを選ぼう
家庭用の介護呼び出しベルは、本人と家族の双方にとって心強い見守りアイテムです。ただし、最も大切なのは商品のスペックだけではなく、「本人が必要なとき、本当にそのボタンを押せるか」という視点です。ベッド・トイレ・リビングなど実際の生活動線を確認し、本人の身体機能や認知機能に合わせて設置場所を調整しましょう。
- 同居家族への呼び出しだけで十分 → AZ4U
- 外出先でも通知を受け取りたい → ALIBELL
- 寝室・トイレなど複数箇所に置きたい → LIOTOIN
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※商品仕様・価格・在庫状況は変更される場合があります。購入前に販売ページで最新情報をご確認ください。
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