【作業療法士が解説】片手で使える洗濯ハンガー「いちどにありがとう32」|片麻痺・手指が弱い方にも
「片手だと洗濯ばさみを開くのが大変」
「指の力が弱くなって、洗濯物を干すだけで疲れる」
「洗濯物を1枚ずつ取り込むのが面倒……」
洗濯は毎日のように行う家事だからこそ、ちょっとした「つまみにくさ」「力の入りにくさ」が大きな負担になることがあります。特に、片麻痺などで片手を中心に家事をしている方や、手指の筋力が低下している方では、一般的なピンチハンガーが使いにくいこともあります。
そこで今回紹介するのが、イメージクラフトの「いちどにありがとう32」です。片手でも洗濯物を挟みやすく、さらに複数の洗濯物をまとめて外せるよう工夫されたピンチハンガーで、2013年度グッドデザイン賞を受賞した製品でもあります。
この記事では作業療法士の視点から、「いちどにありがとう32」の特徴や、どんな方に使いやすいのか、購入前に知っておきたい注意点まで、「片手でも本当に使える?」「バスタオルも干せる?」といった疑問にもお答えしながら解説します。
※本記事にはアフィリエイト広告を含みます。価格・在庫等は変更される場合がありますので、購入時に販売ページをご確認ください。
目次
「いちどにありがとう32」とは?
「いちどにありがとう32」は、イメージクラフトが販売する32個のクリップを備えた日本製の洗濯ハンガーです。一般的なピンチハンガーとの大きな違いは、主に次の3点です。
- 片手でも洗濯物を挟みやすい
- クリップを軽い力で操作できる
- 開放バーを使って複数の洗濯物をまとめて外せる
単なる「時短グッズ」としてだけでなく、手指の力が弱い方や両手を使った洗濯動作が難しい方の家事をサポートする道具としても注目したい商品です。
2013年度グッドデザイン賞受賞
| 商品名 | いちどにありがとう32 |
|---|---|
| 型番 | ICA005-001-32B(ブルー) |
| クリップ数 | 32個 |
| サイズ | 約71×39×40〜42cm |
| 重量 | 約1.1〜1.2kg |
| 生産国 | 日本 |
※価格はAmazonの販売ページでご確認ください。販売店等によってサイズ・重量表記に若干の差がみられます。
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① 片手で洗濯物を挟みやすい
一般的な洗濯ばさみは、親指と人差し指などでピンチをつまんで開き、その状態を保ちながら洗濯物を挟む必要があります。こうした動作には手指の筋力や巧緻性が求められ、洗濯物を保持しながらピンチを操作する場面では両手の協調も必要になります。
「いちどにありがとう32」は、片手でも洗濯物を挟みやすいようクリップ部分が工夫されています。そのため、例えば以下のような場面では選択肢の一つになります。
こんな場面で選択肢になります
- 片麻痺などで主に片手を使って家事をしている
- ケガなどで一時的に片手が使いにくい
- 手指の筋力が低下している
- 一般的な洗濯ばさみを開く操作に負担を感じる
🩺 作業療法士のポイント
「両手でできるように練習する」だけが方法ではありません。道具そのものを使いやすいものに変えることも、家事を続けるための大切な工夫です。機能訓練と道具の工夫は、どちらか一方ではなく組み合わせて考えるのが実践的です。
② クリップを軽い力で操作できる
公式の製品説明では、クリップはメーカー従来品と比べて約半分の力で動く構造とされています。一般的な洗濯ばさみのように指先でピンチをつまんで開き続ける必要がなく、少ない力で開閉できるのが特徴です。洗濯物が数枚なら小さな違いに感じるかもしれませんが、10枚、20枚と干していくと、同じつまみ動作を何度も繰り返すことになります。
そのため、1回あたりの操作に必要な力を小さくすることは、洗濯全体の負担軽減につながる可能性があります。
③ 4個のクリップをまとめて開けられる
個人的に特に面白いと感じるのが「開放バー」です。開放バーを操作すると、一度に4個のクリップを開けられる構造になっています。
一般的なピンチハンガーでは、「洗濯ばさみを開く→洗濯物を外す→次の洗濯ばさみを開く」という操作を何度も繰り返します。「いちどにありがとう32」なら、複数のクリップをまとめて開放できるため、取り込み時の反復動作を減らしやすいのがメリットです。
🩺 さらに使いやすくするOTの工夫|洗濯かごの高さも調整しよう
片手で洗濯を行う場合、洗濯ハンガーだけでなく「洗濯かごをどこに置くか」も重要です。床に置くと、洗濯物を取るたびに前屈や立ち座りが必要になります。台や椅子などを利用して腰〜胸の高さに置くことで、洗濯物を取り出す動作の負担を減らせる場合があります。ハンガーだけでなく、洗濯かごを置く高さや物干しの位置まで含めて調整すると、さらに家事動作を行いやすくなります。道具・環境・やり方は、いつもセットで考えるのがコツです。
④ 壁際でも使いやすいよう調整できる
吊り点を調整できる構造になっており、室内干しなどで壁際に掛ける場合にも水平を保ちやすいよう工夫されています。洗濯動作を考えるときは、「道具が使えるか」だけでなく、実際に自宅のどこに干すのかまで考えることが重要です。ベランダだけでなく室内干しをする家庭にとっても便利な機能です。
どんな人におすすめ?
「いちどにありがとう32」は、特に以下のような方に検討しやすい商品です。
こんな人におすすめ
- 片手を中心に洗濯をしている方
- 手指の力が弱く、洗濯ばさみを開きにくい方
- 細かな手指操作が負担になっている高齢者
- ケガなどで一時的に片手が使いにくい方
- 洗濯物の取り込み時間を短縮したい方
- 毎日の家事負担を少しでも減らしたい方
⚠️ 疾患名だけで判断しない
片麻痺があっても身体機能や生活環境は一人ひとり異なるため、「疾患名」だけで使える・使えないを判断することはできません。必要に応じて実際の洗濯動作を確認しながら道具を選ぶことが大切です。
普通のピンチハンガーとの違い
| 比較 | 一般的なピンチハンガー | いちどにありがとう32 |
|---|---|---|
| 洗濯物を挟む | ピンチを指でつまんで開く | 片手でも操作しやすい構造 |
| 必要な力 | 商品による | メーカー従来品比で約半分の力※ |
| 取り込み | 基本的に1個ずつ外す | 4個のクリップをまとめて開放可能 |
| クリップ数 | 商品による | 32個 |
| 価格 | 安価な商品も多い | 一般的な商品より高め |
※メーカー公式の製品説明による。一般的な洗濯ばさみ全般との比較ではありません。
最大の違いは、単にたくさん干せることではなく、「干す」「外す」という操作そのものを簡単にする工夫にあります。
購入前に知っておきたい注意点
便利な商品ですが、万能ではありません。
⚠️ ①重い洗濯物には向かない
主な対象は、フェイスタオル・靴下・下着などの比較的軽い洗濯物です。濡れたデニムやバスタオルなど、重い洗濯物には適していません。「32ピンチだから何でも干せる」と考えるのではなく、小物を中心に使用するのがよいでしょう。
⚠️ ②厚手の衣類には制限がある
販売情報では、厚さ8mmを超える洗濯物は挟めないとされています。厚手の衣類を多く干したい場合は、通常のハンガーなどと併用する必要があります。
⚠️ ③本体は一般的な商品よりやや重め
本体重量は約1.1〜1.2kgあります。手指の操作は楽でも、ハンガーそのものを高い物干し竿まで持ち上げる動作が難しい方もいます。特に肩の可動域制限や筋力低下がある場合は、物干し竿の高さも含めて確認しておきましょう。
⚠️ ④価格は一般的なピンチハンガーより高め
一般的なピンチハンガーと比べると価格は高めです。そのため、「安いハンガーを探している」という方よりも、毎日の洗濯動作の負担を減らすことに価値を感じる方に向いています。
作業療法士の視点|「できない家事」を道具で変える
リハビリでは身体機能の改善に目が向きやすいですが、作業療法では「どうすればその人が実際の生活でやりたいことをできるか」という視点も大切にします。
例えば片手で洗濯ばさみを開くのが難しい場合、手指機能を改善する練習だけが方法ではありません。
- 使いやすい洗濯ハンガーに変える
- 洗濯かごを床ではなく台の上に置く
- 物干し竿を低くする
- 洗濯物を種類ごとに分ける
- 座ってできる工程を作る
🩺 作業療法士のポイント
このように「本人の能力」「道具」「環境」「やり方」を組み合わせて調整することで、難しかった家事ができるようになる場合があります。「いちどにありがとう32」も、その選択肢の一つです。すべての方に適するわけではありませんが、一般的なピンチハンガーの操作が負担になっている場合には、選択肢の一つとして検討できる商品です。
「いちどにありがとう32」に関するよくある質問
片手だけでも使えますか?
片手でも洗濯物を挟みやすいよう工夫された商品です。ただし、身体機能や洗濯環境によって使いやすさは異なります。
片麻痺がある人なら必ず使えますか?
必ず使えるわけではありません。上肢機能だけでなく、立位バランス、物干し竿の高さ、ハンガーを持ち上げる能力なども関係します。
バスタオルやジーンズも干せますか?
重い洗濯物には適しておらず、メーカー・販売情報でも濡れたデニムやバスタオルなどは対象外とされています。靴下、下着、フェイスタオルなどの小物中心の使用が適しています。
洗濯物は一気に全部外れますか?
32個すべてが一度に外れるわけではありません。開放バーを操作することで、1列4個のクリップをまとめて開放できます。
高齢者にもおすすめですか?
洗濯ばさみを開く力が弱くなっている方には選択肢になります。ただし、本体にはある程度の重量があるため、高い位置への上げ下ろしが安全にできるかも確認しましょう。
まとめ|洗濯ばさみが使いにくいなら「道具を変える」のも一つの方法
この記事のポイント
- 片手で洗濯物を挟みやすい
- 軽い力でクリップを操作しやすい
- 4個のクリップをまとめて開放できる
- 32個のクリップで小物をまとめて干せる
- 重い洗濯物・厚手の衣類には不向き(小物中心の使用が向く)
片麻痺や手指筋力の低下などによって「以前のように洗濯できない」と感じていても、身体機能だけに原因があるとは限りません。使う道具や環境を少し変えるだけで、家事が行いやすくなることもあります。
一般的な洗濯ばさみの操作が負担になっている方は、一つの選択肢として検討してみてください。
▶ Amazonで「いちどにありがとう32」の詳細を見る※使用感には個人差があります。片麻痺などで家事動作に不安がある場合は、必要に応じて作業療法士などに実際の動作や生活環境について相談してください。
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